コラム『松本すみこのシニアライフ』 No.7

 

バツイチ、ボツイチ

2015年12月23日

 
 

「バツイチ」という言葉は、今では普通に使われるようになりました。それどころか、1回くらい離婚したほうが人間的に魅力的?ということで、意外にもてたりするんだとか。離婚経験者の肩身の狭さを拭い去ったと言われています。

人の評価や好みは、時代と共に変わっていくということですね。

最近は、「ボツイチ」なる言葉が登場しました。
漢字で書けば「没一」で、「配偶者に先立たれた経験が1回ある」という意味です。

であれば、配偶者と死別する可能性が高まるシニア世代は「ボツイチ世代」ともいえるかもしれません(縁起でもないですが、まだ年末なので、ご容赦)。特に、80歳以上の女性には、夫と死別しているボツイチが沢山います。

さて、「バツイチ」同様、「ボツイチ」も魅力的ということで、“もて期”がくるのでしょうか。配偶者と死別した人は寂しい人、かわいそうな人という単純な見方を拭い去ることはできるでしょうか。そういえば、昔から、映画や小説で「未亡人」は魅力的な描かれ方をしていたような気がしますが。

ただ、ボツイチは、自ら別離を選択したバツイチとは違います。やむを得ず一人になったわけで、故人との思い出を胸に秘めて生きているかもしれず、心理的には複雑。

そして、同じボツイチでも、今までは男女でその後の生き方が少し違っていました。つまり、妻に先立たれた男性は再婚する率が多く(それも、年の離れた若い女性と)、夫に先立たれた女性は「もういいわ」という感じで、残りの人生をひとりで謳歌する傾向がありました。女性のボツイチは意外に強いのかも。

でも、これだけ第二の人生が長くなっている今、それも変化していくでしょう。現に、シニアの再婚は増えています。

シニアの意識も時代と共に、変化していきます。こうした変化の兆候は、今後、シニア向けのサービスや商品を考える上で見逃せません。

例えば、これまでは、再婚といえば、なんとなくひっそりと、いつの間にか再婚していました的なことが多かったように思います。しかし、女性の意識は変わりました。団塊世代以降の女性は、実は、その前の世代とはかなり違っています。それなりに世間から、配偶者としてしっかり認めてもらえる証がほしいと考える女性は増えるでしょう。

ボツイチが増えている今、ボツイチ・シニアのライフススタイルや意識調査も必要かもしれません。

ところで、「イマイチ」という言葉もあるそうです。今まで結婚したことのない人、つまり生涯独身者のことです。語源は「イマまでイチ度も結婚したことがない人」。実は、こちらのほうが問題のような気もしますが。

 
 
最新ニュース一覧    トップページ
 

copylight 2004 arias All rights reserved.