コラム『松本すみこのシニアライフ』 No.9

 

ペットが先か、自分が先か

2016年2月21日

 
 

どこの講座だったか、「捨て犬の里親になるというボランティアがあったので、飼いたいと申し込んだら、60歳(65歳だったかも...)以上はだめと言われたんです」と話しかけてきた女性がいました。そんな規則があるんだと驚いたものでした。

たしかに、犬とか猫とか10年以上も生きる動物を飼うことは、高齢者にはリスク(いや、飼われたペットのほうこそリスク)かもしれません。

自分が先に亡くなるならまだしも、ペットが後に残されて、世話をしてくれる人がいなかったらと、今や家族同然のペットを目の前にして、思い悩む人たちもいることでしょう。

それで思い出したのが、ある夫婦のことです。犬が大好きな夫が飼った犬は、私が知っているだけでも3匹。官舎だったアパートを出て、一軒家を手に入れたとたんに、犬を飼い出しました。

最初は大型犬。それが10年ほどで病死すると、次は室内犬。その犬もやはり10数年で天寿を全うしました。

しばらくは「もう犬を飼うのは止めようと思う」と言っていたそうです。しかし、ある時、妻に「いっしょにペットショップに行かないか」と言い出したとか。今までは、ある日突然、犬を連れてきて、「今日から、これを買うことにしたから」と事後承諾。相談されたことはなかったとか。

それが、今回はなぜかお誘い。理由を聞いてみたら、「もしかして、犬より先に自分が死ぬかもしれない。その時に、くれぐれも頼むよと言えるのは、やはり女房」とのことでした。奥さんは「私より先に自分が死ぬと決めているのがおかしいけどね」と言っていましたが。

シニア夫婦が二人でいても、何も話すことがないともいいます。食事も黙ってテレビを見ながら。しかし、ペットがいると、何かと話題ができ、協力する仕事も生まれるのだとか。

まだ孫のいない、この夫婦にとっては、ペットは孫代わり、まさに家族なのです。

しかし、皆が皆、動物好きなわけではありません。例えば、私が飼いたいと思ったとしても、わがマンションはいまだにペットの飼育は禁止。当初のペット禁止規則をいまだに守っていて、調査委員会を作って住民の意向を調べたり、ペット飼育のために規約を変えようとしていますが、反対派も多く、結論は出ていません。

エレベーターにおしっこをした跡が残っていたとか、猫がひとの家のベランダを歩いていたとか、鳴き声が聞こえるから、あの家は無断で飼っているというようなことが発覚し、反対派の気持ちを逆なでしているからです。ペットの問題は難しいですね。

最近は、最初からペットを飼うことが許可されているマンションも多いので、そういう所に住んでいる人にとっては、何て古いと思われていることでしょう。ただ、1軒屋だろうが、マンションだろうが、やはり飼育マナーは大事です。

東京都はこのほど「ペットと暮らすシニア向けパンフ」を出しました。目的には「ペットとの暮らしは、どの世代にも幸せをもたらしてくれます。その一方、ペットと暮らすシニア世代の飼い主の中には、“体力が落ちて、ペットの世話が大変になってきた”“検査入院が必要だと言われているが、ペットがいるから入院できない”などの悩みを抱えている方もいます。

そこで、シニア世代になっても、ペットと楽しく、安心して暮らすためのヒントをご紹介するパンフレットを作成しました」とあります。 困った時の解決方法、相談窓口の案内などが掲載されているそうです。

ほかに、「犬の飼い方」「猫の飼い方」「知らなかったじゃすまされない 口咬事故編」「ペットの防災パンフレット」などもあります。かわいいペットのためには、しっかり読んでおくことをおすすめします。

下のURLにアクセスすれば、ダウンロードすることもできます。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kankyo/aigo/yomimono/panfuretto.html

私は、そのうち、介護ロボットでもペット代わりにしようかな。メーカーさん、可愛くて力持ちでやさしい、金太郎さんみたいなペット兼介護ロボットを作ってください!

 
 
最新ニュース一覧    トップページ
 

copylight 2004 arias All rights reserved.