コラム『松本すみこのシニアライフ』 No14

 

シニアの趣味1位は「パソコン・インターネット」?

2016年5月25日

 
 

ある調査会社が60歳以上の男女1,000人を対象に「趣味」を調べた結果、 「パソコン・インターネット」が一番多かった、という記事がありました。

この記事で気になることが二つあります。

一つは、選択項目が「パソコン・インターネット」でいいのかということ。 パソコンやインターネットは何かをするための手段です。これでは、「鉛筆や万年筆」と 言っているのと同じようなものです。

まさか、プログラムを組んだり、ゲームを開発しているわけではないでしょう。 中にはいるかもしれませんが。

例えば、写真撮影を趣味にしている人は、 ブログやfacebookに写真を挙げるために、インターネットを駆使しますが、 だからといって、インターネットが趣味とは答えません。

つまり、パソコンやインターネットを使って「何か」をしているのであって、 大事なのは、その「何か」を探ることではないでしょうか。

いまや、シニアにとって、インターネットの利用は当たり前のこと。相変わらず、こういうアンケートが多いなあと、ため息が出ます。

もう一つは、多くのリタイア組が家に引きこもりがちな現象を表しているのではないかということ。アンケート結果全体をみると、2位に国内旅行が上がっているものの、3位は読書、4位に映画鑑賞、5位が音楽鑑賞と続きます。インドア系や一人で完結する趣味が多く、アウトドア系やコミュニケーションの必要なものが少ないのが気になります。

さしてやることもなく、友人を作ることもなく、なんとなく家で毎日パソコンに向かっているオジサンの後姿を想像してしまいました。趣味というほどの趣味もないので、家でいつもやっている「パソコン・インターネット」という答を選んだ。これは考えすぎでしょうか。


ネオマーケティングの調査より。「あなたの趣味をお答えください」

一方で、こういうことも言えます。こうしたアンケートでは選択項目が結果を大きく左右します。そもそも回答者は用意してある項目から回答を選ぼうとします。「その他」という項目があっても、それを選んで、わざわざ具体的な内容を書きこもうとはしません。なぜなら、面倒だから。回答はさっさと済ませてしまいたいという心理が働きます。アンケートでは項目にない回答を導き出すことは難しいのです。

このアンケートも、回答項目がもっとたくさんあって、バラエティに富んだものだったら、豊かなシニアライフを導き出せたかもしれません。そしたら、寂しいお父さんの後姿を想像することはなかったでしょう。現実はそうあってほしいと願わずにはいられません。

 
 
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