コラム『松本すみこのシニアライフ』 No19

 

「BEATLES」って大変だったんだ!

2016年9月28日

 
 

映画「BEATLES」を見てきました。

今さらながら、すごい人気だったんだなあと再認識。

あの当時、ほかにもたくさんの魅力的なミュージシャンがいました。

でも、彼らは別格。そして、ワールドワイドな人気。
なぜ?

映画を見ながら、私はこんなことを考えていました。

第二次世界大戦が終わって、平和が訪れた国々では多くの子供たちが 生まれました。

アメリカではベビーブーマー、日本では団塊の世代。

彼らが10代の思春期を迎えた頃に、ビートルズは登場するのです。

結成は1962年、そして64年にはすでに世界的ミュージシャン。

映画の中で、誰の言葉だったか、こんなセリフが登場します。

「1964年に14歳だった若者は、悩みを誰に相談したらいいのか。 親じゃない」

「時代の要請」、「時代の申し子」という言葉があります。

新しい時代の黎明期には、本人が望むと望まざるとにかかわらず、人々に必要とされる ある種の大きな任務を背負って生まれてくる人たちがいます。

ビートルズもそうだったのかもしれません。

10代思春期特有の複雑で自分でもよくわからない感情の向かう先が、 今までにはなかった新しい音やスタイルで表現するビートルズだった。

あの頃の世界は圧倒的に若者が多かったのではないでしょうか。

しかし、映画でのビートルズの4人はあまり幸せには見えません。 急激な環境の変化、人気者であるが故の不便。不自由、誤解。 それでも、音楽が好きで続ける。

野球場で最初にコンサートを行ったのはビートルズだったそうです。それもすごい人気に対応するための苦肉の策だった。

6万5千人収容の野球場に音響設備が整っているはずはなく、演奏が終わった後は、危険から守るために、囚人護送車で送られたこともあったそうな。

日本での演奏では、リンゴ・スターが実に不愉快そうな顔でドラムを叩いています。 どんな環境だったかは押して知るべし。

そして、ビートルズは次第に、コンサートをやらなくなります。

14・5歳の少年少女たちも、いつまでも、同じ世界に留まっているわけはなく、 10代後半から20代に成長した若者たちは、世界中で反体制を唱え、学生運動を引き起こします。

日本でも団塊世代がまさにそうでした。

しかし、学生運動ではビートルズのように、皆が共感し、熱狂するような ものは生みだせませんでした。 私の記憶に残るのは、映画「イチゴ白書」の世界。

ビートルズの最後のコンサートは、アップル本社屋上でのハプニングライブ。

演奏する彼らは、その前の映像とはまるで違い、すっかり年を取り、 大人のおじさん顔になっていました。

あの時、ビートルズは実質的に終わったのだろうと思います。 それでも、彼らの音楽は残りました。

彼らに熱狂した世代も、今では、十分に年齢を重ねました。 そして、同じ時代を共有した見知らぬ者同士が、こうして並んで、ビートルズの音楽を楽しんでいます。

あの頃の世界中の10代に、よき思い出となるものを残してくれたビートルズに感謝です。


*上の写真はソニー銀座ビルでのビートルズ特設ショップ。


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