コラム『松本すみこのシニアライフ』 No.28

 

シニアインフルエンサーの登場で

2017年7月28日

 
 

インフルエンザではありません

近頃よく聞く「インフルエンサー」という言葉。
まさか、シニアがよく罹るインフルエンザの1種?と思ってませんよね。

もっとも、インフルエンサーとインフルエンザの語源は同じだそうです。 ウィルスは伝染し流行ります。インフルエンサーも同じように、情報を 伝染(拡散)させ、流行を作るからです。

インフルエンサーとは、世間に大きな影響力を持つ人のこと。特に、SNS(twitterやInstagram、facebookなど)やブログで たくさんの友達やファンを持ち、その発言や行動で多くの関心を 引き付ける人のことを言います。

つまり、彼らが「これが好き」というと、多くの人がそれを買い求め、 「これがおいしい」というと、皆がこぞって、それを食べに行くように なるわけです。

今までは、その役目をテレビや新聞などのマスメディアが果たしていました。 しかし、インターネットのおかげで、資金や設備を持たない一般の人でも 、その才覚があれば、世間に影響力を持つことができるようになりました。

事実、今、インフルエンサーとしてもてはやされている人たちも、 どうみても、ごく普通の人たちです。多少、オタク系ですが。

最近は「インフルエンサー・マーケティング」という手法が 生まれてきました。人気のあるインフルエンサーに、製品やサービスを 取り上げてもらって宣伝に利用しようというのです。

興味があるので、その手のセミナーに出てみましたが、大手企業の関心も高く、注目分野になりつつあると実感しました。

インフルエンサー・マーケティングにシニアも登場

インフルエンサーはなにもオタク系若者だけの専売特許ではありません。 最近はシニア層も参戦し始めました。

インフルエンサーと企業をマッチングする事業を手掛ける会社が発表したデータでは、50代、60代、70代のインフルエンサーの登録が 相次ぎ、50代以上の登録者が全体の約23%にもなったというのです。

趣味やグルメ、旅などを楽しんでいるシニア世代が、その情報を 積極的に発信しているということなのでしょう。

もちろん、登録している 人たちは、なんらかの収入を得ることを目的としています。 リタイア世代にとっては、年金を補完するする新たな収入源としての 期待も生まれていることでしょう。

シニアインフルエンサーもネットを自在に使いこなし、1000人以上のフォロワーを を抱えているのが普通だとか。 中にはフォロワーが約3500人というつわものもいるそうです。

男女比はほぼ同等。 これが、圧倒的に女性の発信が多い若者世代と違う点のようです。

また、多くの企業が、シニア層へのアプローチは特に難しいことを理解しており、 今後は積極的にシニアインフルエンサーを活用して、同じ価値観や 感性を持ったシニアへの絶好のツールのように思えます。

高度な表現力が必要

ただし、問題もあります。

今までは素直に関心の有無を表現していただけなのに、スポンサーがついた後は、 意に添わない情報も簡単に提供するようになってしまうのではないかということ。 今まで、自分の発信する情報に共感してフォロワーになった人たちに、 それで、よしとするのか。

インフルエンサーは俳優がCMに出るのとは違うのです。 自分の感性とスポンサー商品の間の調整など、かなり高度な理解力と表現力が 求められることになるでしょう。

一方、シニアフォロワーは人生経験が豊富なので、そういう変化には敏感です。 言い方を変えれば、かなり疑り深い。企業の宣伝臭があからさまにわかる情報はどこか引いて見ることになり、信用しなくなります。 そして、一度、離れたココロは戻ってきません。

ということで、企業にとっても、ただ、製品やサービスを紹介してもらうだけではだめで、シニアインフルエンサーとどう折り合いをつけて活用していくかが、今後の課題になっていくのではないでしょうか。

多くの観点で、 今までとはまったく異なった広告媒体なのです。

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