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コラム『松本すみこのシニアライフ』 No.35

2018年3月7日

 
 

ロウレンジャー?

仕事がら、毎日、たくさんのメルマガやニュースが届きます。見るのが大変。
でも、たまにですが、アンテナに引っかかるニュースもあるので、高速スクロールをかけながら(?)、ひと通りチェックします。

最近、引っかかったのは「ロウレンジャー/老恋ジャー」という言葉。早速、アクセスしてみると、こんな説明がありました。

「歳を重ねても人に恋し、趣味に恋し、生きがいに恋する素敵なシニアを私たちを、老恋ジャーと呼びます。その中心となるのが毎日の生活をエネルギッシュに楽しんでいる、アクティブシニアの集団、老人クラブ連合会。全国11万団体、600万会員が所属しております。老恋ジャー委員会は、そんな皆様を、様々なイベント、シニア情報マガジン、テレビ番組等を通して、応援しております。」

まず、なによりも驚いたのは、全国老人クラブ連合会の会員数。老人というネーミングのせいで、老人クラブに入会する人は減っていると聞いたので、全国に600万人もいるとは驚きです。

それで、思い出しました。数年前に、高知県の老人クラブ連合会で講演させていただいたことがあるのです。かなり大勢の参加がありましたが、やはり団塊世代よりは上の年代の方々が多かったようにお見受けしました。

さて、「老恋レンジャー委員会」ですが、番組制作会社が主体となって、老人クラブ連合会の活動を支援するプロジェクトようです。

内容は、スポーツやカラオケ、ファッションショー、健康セミナーなど各種イベントの開催、年4回3万部発行のマガジン『輝け、老恋レンジャー』、インターネットTV番組の制作と放送。

中でも目玉は「老恋ジャー」というTV番組か? それがどんなものなのか、興味津々でサイトを見てみました。なかなか面白い取り組みではありますが、制作会社が手掛けるためか、芸能人が多く登場しています。なので、何かもの足りない。

制作サイドにもシニアを

単に、インタビューや取材を受けて、元気なシニアと紹介するだけでなく、普通のシニア自身を番組制作側に取り込むことに力を入れてほしいと思います。それこそが本当の支援。

例えば、天草テレビは、天草弁をしゃべるおばあちゃんを女子アナに起用しています。初代女子アナのアヤちゃん(広田アヤさん・1918〜2004・享年85歳)、2代目・ツルちゃん(黒川ツルエさん・1916〜2012・享年95歳)、3代目・シノちゃん(森シノさん・1903〜2015・享年111歳)と続き、現在も100歳のはるのちゃんが活躍している様子。できれば、男性陣も企画やプロデューサーとして活動してほしいですね。

そういえば、テレビ朝日のドラマ「やすらぎの郷」は脚本家の倉本聰さんをはじめ、主な出演者もシニアでした。プロの世界でさえ、こうした試みは珍しいと話題になったのですから、残念ながら、今はシニアが活躍する場はほとんどないということなのでしょう。

しかし、インターネットの発達で、YouTubeやFacebookなどのSNSでは、個人が情報発信することは普通になっています。今後は、シニア世代も例外ではありません。発信したいシニア世代はたくさんいるのです。

今まで書籍や雑誌などが発表の場だったシニア世代の執筆家や評論家たちが自分のメディアを作って、どんどん発表する時代がくるかもしれません。 もちろん、無名の表現者たちも。

なにしろ、お金がほとんどかからず、気軽にいつでも発信できるのがインターネットのいいところ。スポンサーがいなくても問題ないし、スポンサーの意向に左右されることもありません。何か面白くなってきそうな気がします。

シニアによるシニアのための

実は、私も去年の7月から今年の1月まで、シニアが登場するインターネットラジオ「あすも」という30分番組を作って放送していました。

7か月で14組のシニア世代またはシニア向けの活動を行う方々に登場していただき、現役時代の話から、今の活動のきっかけ、活動の楽しさや苦労、今後の夢などを語ってもらっています。

私がこの番組を作ったのは、自分のやりたいことを見つけて活躍するシニアがたくさんいるので、彼らとその活動を広く紹介したかったからです。

登場していただいた方々が、自由にご自分の活動のPRに使うことができれば、それも意味があるのではないかと考えました。

7か月のトライアル放送では、手ごたえを感じました。何よりも、作っている私自身が楽しいのです。

ということで、もっと多くの方々に聞いていただけるように、新たな仕組みを作り、再開する準備を進めています。シニア市場に関心のある企業さんなどのご支援もお願いしていこうと計画しています。

インターネットメディアの良さは、普通のラジオ番組はその時間しか聞けないのに反して、放送開始後はURLをクリックすれば、いつでもどこでも聞くことができること。

さらに技術が進んで操作が簡単になれば、より手軽に素人も発信者としてどんどん参加できます。特定のスポンサーに依存しなくても、成り立つようになるのです。

今後は自ら発信しようとするシニア個人や団体がどんどん増えるのではないでしょうか。シニア世代がシニアに向けて発信するから「老老メディア」なんて呼ばれるのかも。もちろん、対象となる世代は問いません。シニア世代が発信するということ。発信したいシニアにはとても面白い時代になる、と思っています。

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